
今回はちょっと珍しいイラン文化をご紹介します。
イランは多くの民族が暮らす多民族国家で、その中には遊牧民と言われる大自然の中に暮らす民族がいます。
代表的にはカシュガイ族をはじめ、ロリ・バクティアリ族、バルーチ族、トルクメン族、シャーサヴァン族、ハムセ族、アフィシャール族、
クルド族等の遊牧民がおり、彼らは春と秋に羊の餌となる草を求めて移動して暮らしています。
日本では3〜4月が引越しシーズンと言われており、
多くの方が業者に依頼したり、家族や友人に手伝ってもらうことが一般的だと思います。
ですが、大自然の中で暮らす遊牧民たちはそうはいきません。
一箇所に定住せず、季節ごとに移動しながら暮らすには移動しやすく、かつ自分たちで移動しなくてはなりません。
その時使われているのが、こちらの『サドルバック』。
キリムで作られ、大きな袋状になっています。

こちらの写真のサドルバックは、110×60×50cmと大きく、
日本の布団袋と比べ、革で縁取られていてガッチリした造りになっています。
実際に布団袋としてや、その他の荷物をたっぷりと入れて使われています。
馬に詳しい人なら「馬の体長からすると大き過ぎる」と思うでしょう。
ご安心ください。これはラクダ用のサドルバックです🐪
そしてこちらが馬用のサドルバックです。
大きさを比較するため、先ほどのものに被せて撮影しています。

先ほどのラクダ用のものと違い、ポケットのようなマチの無い形状になっています。
こちらは様々な刺繍が入っており、とてもかわいいです。
役目を終えたものはポケットを広げて、絨毯として生まれ変わったものもございます。
いかがでしたでしょうか?
社長の一目惚れで当店へやってきたサドルバックたち。
現在店舗でご覧いただけますので、ぜひご来店お待ちしております。
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